スマホのユーザーが考えていること

Posted by 服部 丈 

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スマートフォン利用者は増加傾向ですが、多くの方はどんな時に手に取っているのでしょうか。単純な通話はもちろんですが、スマホの真価はそれだけではありません。今回は、どんな時にスマホが使われるかを考え、活用方法を考察していこうと思います。

 

 

【統計から見るユーザーの動向】
まずは米国のデータを見てみましょう。

 

総利用時間に占める、利用シーン別の割合(米・ニールセン調べ)

↑総利用時間に占める、利用シーン別の割合(米・ニールセン調べ)

 

右側の円グラフがスマートフォンの数字です。一番大きい割合を占めているのは「TVを視聴しながら」。これはTVの登場人物や気になる話題が取り上げられた際に、その場で検索することが多いのが1つの理由です。twitterやFacebookといったSNSに情報を投稿するユーザーも、続々と増えているでしょう。
次に挙げられているのは「家族や友人と一緒にいる時」「待ち時間」。さらに「ショッピング」「移動時間」が続きます。

 

 

【いつ利用されるか】
以上の結果を踏まえると、スマホの利用シチュエーションが何となく見えてくるのではないでしょうか。大きく分けると「何かをしながら」「暇つぶし」、そしてもう1つは「緊急時」です。

 

「何かをしながら」というのは、TVの視聴時だけに限りません。買い物をしながら商品情報を調べたり、街を歩きながら目についた言葉を検索したり。持ち歩くことが可能で、何かをしながら使っても邪魔にならない程度の大きさが重宝されています。

 

TVCMで「続きはWEBで!」という、お決まりのパターンがありますが、これもスマホとの相性は抜群ですね。

 

スマートフォンならば、ユーザーはその場でwebにアクセスできます

↑スマートフォンならば、ユーザーはその場でwebにアクセスできます

 

「ひまつぶし」は、移動時間を考えるとわかりやすいでしょう。何か別のことをするほど長い時間はなく、車や列車という空間で楽しめるものも少ない。そんな状況でスマホは、ちょっとした娯楽を提供してくれます。情報サイトで楽しい記事を読んだり、簡単なゲームを楽しんだり。スキマ時間を埋める道具としてスマートフォンは、ちょうど良いツールとなっています。

 

「緊急の用事」で思い浮かぶのは、待ち合わせです。○時の約束に間に合わせるために電車の時刻を調べ、スマホの地図で道順を把握。近くに打ち合わせができる飲食店がないか検索するなど、持ち味が発揮されます。出先でPCを開くような時間・スペースの余裕がない場合は、スマホの利用が非常に便利です。

 

 

【活用法】
こういった背景を理解すると、スマホを使って人気を集めたり、上手に活用したりする方法が見えてきます。

 

たとえば写真投稿アプリは「スキマ時間」を埋めるのに有効なツールです。PCで画像を修正することは面倒くさく感じる人が多いと思いますが、スマホでは気軽に加工する写真アプリが大人気です。LINEのヒットもTVを見ながら友人とメール・チャットしたり、緊急時に簡単に友だちへメッセージを送ったり、と利用シーンを浮かべることができるからではないでしょうか。

 

 大人気のアプリ「LINE」

↑大人気のアプリ「LINE」

 

サイトのスマートフォン最適化についても、同様のことが言えます。店舗検索や問い合わせへのアクセシビリティを上げる必要がありますし、求められるコンテンツについても移動時間のような少ない時間で視聴される可能性を考慮しなければなりません。

 

スマホの利用者が増えるほど、PCサイトをただスマホ版にするだけでは利用者のニーズを満たすことが難しくなります。「モバイルファースト」という考え方がますます大事になりそうですね。

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