今さら聞けない AppStore と GooglePlay のランキング評価基準の違い
Posted by takada
現在のモバイル事情から切っても切り離せない存在となったのが、スマートフォンアプリ。個人・企業問わず、多くの方が、このアプリの開発に奔走しています。
さて、そのアプリの成功のカギを握っているのが、各アプリストアです。iOSであれば「AppStore」、Androidであれば「GooglePlay」。これらのストアでの活躍が、アプリ成功の必須事項となってきます。
しかし、闇雲にプロモーションをしても、ストアのランキングで上位に名を連ねるのは難しい。
と言うのも、アプリのランキングは、単純な総ダウンロード数から決まるわけではないからです。加えて、「AppStore」と「GooglePlay」では評価基準が違うとされているので、個別の戦略が必要になります。
そこで今回は、「AppStore」と「GooglePlay」のアルゴリズムの違いをご紹介します。この記事が、アプリの戦略的プロモーションのお役に立てれば幸いです。
前提として、AppStoreもGooglePlayも、ランキング結果のアルゴリズムが公開されているわけではありません。従って、各所で言及されている調査・考察結果を元に、この記事を書いていることをお伝えしておきます。
■AppStoreのランキングの仕組み
AppSotreのランキングの仕組みは、一般的に以下のように算出されているとされています。
◆(今日のDL数✕3)+(昨日のDL数✕2)+(一昨日のDL数✕1)+・・・
以上のような特徴があり、GooglePlayほど複雑ではないとされています。
仮に上記の算出方法のみがランキングの順位を決定づけているとすれば、それは短期間での結果が重要視されることを意味します。また、その結果として非常に変動しやすいとも言えるのです。
しかし、単純にダウンロード数だけがランキングに影響しているわけではない様子。例えば、ユーザーからの評価も少なからずランキングに影響を及ぼしているようです。
▷参考:ユーザー評価がAppStoreのランキングに影響しているらしいログマニアックス | ログマニアックス
他にも、アプリをより長く、より多く利用してもらえると、それもランキング向上への評価になるようです。
▷参考:App Storeのランキングはダウンロード数だけで決まっているわけではなかった!実録レポート。 – たのしいiPhone! AppBank
しかしそれでも、GooglePlayに比べれば直近のダウンロード数が評価の大きなウェイトを占めることでしょう。順位の上がり下がりも比較的激しいので、その仕組みを理解した上でのプロモーション・マーケティングが必要になります。
■GooglePlayのランキングの仕組み
GooglePlayのランキングの仕組みは、AppStoreのそれとは大きく異なり、評価の基準も違うとされています。
各ランキングの動きと因果関係は、以下の検証レポートが非常に参考になると思うので、ぜひ一読してみてください。
▷参考:Tick Tock – ちくたくブログ • ノンプロで1ヶ月29万DLいったアプリを考察してわかったGooglePlayランキングロジック
GooglePlayの場合、評価の対象項目が非常に多岐に渡るとされています。その幾つかが、以下のような項目です。
◆ダウンロード数
・むこう2〜3日の自然流入のDL数
・リリース後1ヶ月の総ダウンロード数
・総ダウンロード数
◆アクティブ数
・アプリの利用率
・アプリ起動時間
◆評価(レビュー)
■GooglePlayランキングの特徴
一度上位に入り込んだらなかなか落ちないのが、AppStoreとGooglePlayの大きな違いであり、特徴となります。
ウェブサイトにおけるSEOをイメージして頂けると分かりやすいでしょう。つまり、Googleの考え方の根本にある “ユーザーに有益なコンテンツを作る” に順守することこそ、GooglePlayの評価基準になると考えられます。
小手先の技術を駆使してダウンロード数を稼いだだけでは、決して上位に入り込むことはできません。ユーザーに長く愛用されるような、質の高いコンテンツを排出することが重要になります。
この点に関しては、以下のスライドが非常に分かりやすく説明されているので、一読することをオススメします。
ランキングの種類の注意
GooglePlayには、様々な切り口によるランキングがあります。以下は、現在のGooglePlayのランキング項目から一部抜粋したものです。
◆人気の新着 Android アプリ(無料/有料)
◆今週のおすすめ
◆人気のAndroid アプリ(無料/有料)
◆売上トップのAndroid アプリ
◆ベストセラー
時期で分けたものもありますが、他にも、ジャンルに分かれていたり、スタッフによるピックアップがあったりと、切り口は様々です。
従って、アプリのプロモーションを行うにあたっても、リリース後の長期的な戦略が必要。
最初は新着系を狙うために、大きなプロモーションをする必要があるかもしれません。しかし、一ヶ月後も同じ施策が有効なわけではないのです。
■GooglePlayで上位を目指す具体的施策
GooglePlayのランキングで上位になるためには、単純に総ダウンロード数が多ければ良いわけではありません。また、加速度が非常に高く、リリース後のダウンロード数の伸びが良かったとしても、長く生き残れない可能性はあります。
上述した通り、多くの人に利用されながらも、長く愛されるアプリである必要があります。
では、具体的にどのような方法が効果的なのでしょうか。質の高いアプリを排出するのはもちろんですが、その他にも色々な施策によってユーザーを繋ぎとめる努力をしているようです。
固有IDの発行
例えば、固有IDの発行。先ほどご紹介したスライドに記載がありましたが、IDを紹介しているユーザーのレビューは総じて評価が高いとのこと。
これを利用するために、アプリ内で固有のIDの発行を必須項目とする方法です。
こうする事で多くのユーザーが、フレンドを募るためにアプリレビュー欄に自分のID紹介。結果として、アプリの評価レートが高くなるというわけです。
プッシュ通知
アプリをインストールしたっきり、ユーザーに使われないのでは 、Googleからの評価は低くなってしまいます。そこで、定期的にアプリを起動してもらう工夫が必要です。
それがプッシュ通知。アプリにプッシュ通知を実装することで、ユーザーに対してアプリの起動を促すことができます。
ログインボーナス
これもユーザーのアクティブ率を上げるための施策です。
ログインする毎に何かしらの特典を付けることで、ユーザーのアプリ使用率を上げる施策です。
■参考サイト
当記事は、本文中に紹介した記事の他に、以下の記事を参考にしています。
▷Google Playで成功するためのベストプラクティス – Android Zaurusの日記
▷直近ダウンロード数だけじゃない!Google Playのランキングロジックを分析する | 川崎裕一 | yukawasa.com
▷Androidマーケットのランキングのアルゴリズムについて考察してみた。:Android (アンドロイド) × グローバル:ITmedia オルタナティブ・ブログ
▷Tick Tock – ちくたくブログ • ノンプロで1ヶ月29万DLいったアプリを考察してわかったGooglePlayランキングロジック
▷29万DLのandroidアプリ開発者が推測!GooglePlayのランキングアルゴリズム | アプリマーケティング研究所
■あとがき
アプリを成功させるためには、今回のように各ストアの特徴を知ることを始めとして、そこから効果的な戦略を組み立てるたてることが重要となります。
しかし、最も根本的で重要なことが「ユーザーにとって最良のコンテンツを生み出すこと」だということも、お忘れないように。小手先の技術だけでは、一時的な人気が取れたとしても、長く人に愛されることはありませんので。
著者情報
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