スマホが変えるコミュニケーションの姿

Posted by 服部 丈 

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Webサイトやアプリなど、PCではなくスマホを使うケースというが非常に増えています。手のひらに収まるツール上で色々な情報をやり取りを行うようになると、コミュニケーションのスタイルはどのように変わるのでしょうか

 
smartphone
 

より直感的に

 
携帯電話の時代から、文字入力はユーザーにとっては手間のかかる作業でした。そのため文章は短く、ニュアンスは絵文字というのが主流になりました。

 

スマホにツールが進化しても、その流れは変わりません。LINEでも、やり取りの多くは「スタンプ」と呼ばれるキャラクターの画像を介して行われます。この中で文章が占める役割は、最低限の説明というケースがほとんど。主役はあくまでも画像となります

 

こういった画像など、直感的なコミュニケーションは古来から行われてきました。われわれは日常で使う漢字も、由来は象形文字です。スマートフォンになってリッチなビジュアル表現が簡単に利用できるようになり、一度にやり取りする情報量は格段に増えています。テキストでは伝わりにくい、感情のこもったコミュニケーションが可能となってきていると言えるでしょう
 

よりフィジカルに

 
スワイプやタップなど、スマホのタッチスクリーンでの動作はもはや普通になってきました。これまではボタンを「押す」という作業だったのですが、これからはただ画面に直接触れ「自分の」指で動かすという感覚が、より研ぎすまされていくことになります。

 

ただスピードが速いだけでなく「心地よい速度で」「動きが楽しく」など、様々な要素を考慮して画面の移り変わりや、ボタンのアクションを考えなければいけません。また、ボタンの大きさはもちろん、ボタンの位置(例:よく使うボタンが片手で持ったときに押しやすい場所にあるか)なども設計していく必要があります。「使ったときに心地よくなる」ポイントをいくつも想定し、それを満たすような作り方をしていくことが大事です。

 

オープンとクローズド

 
LINEは実際に電話番号を知っている=顔見知りとのコミュニケーションが大半。友人同士だからこそ可能な気軽なコミュニケーションとなっています。スタンプでのやり取りが可能なのも、すでに互いを良く知り、ある種の「阿吽の呼吸」がその場に存在しているからです。多くのユーザーが使っていることを考えると、こういった近しい関係同士のコミュニケーションは、ますます深化していくのでしょう。

 

その傍らでオープンな世界も広がります。SNSにつながれば、スマホから世界中の人とつながることが可能です。これまではPCを開いてメールを書いて…など多くの工程を経て行われていたアクションも、スマホのおかげでずいぶん簡略化されるようになりました。たとえばPinterestを使えば自分がスマホで撮影した写真で、その場で全世界にアピールすることもできます。コミュニケーションの広がりに可能性を与えるツールとして、スマートフォンを捉えることもできます。

 


 

手のひらに収まるスマホだからこそ、なかば肉体の一部として機能する(しているように錯覚する)部分があるのかもしれません。PCのように机で画面と向き合うだけでなく生活のあらゆるシーンで使われる「パートナー」として、スマホが使われていくことを意識していく必要がありますね。

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