来年はタブレット元年?タブレットを意識したサイトづくりの必要性  ~ECサイト編~

Posted by 鷲野 貴行 

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今年最後のモバイルファースト.jpは、来年以降につながるお話をしたいと思います。

 

2012年は新型「iPad」や「iPad mini」、Googleから「Nexus 7」、Amazonからは「Kndle」と実に様々なタブレット端末が発売されました。電車でタブレットを見る人も去年に比べてだいぶ増えた印象を受けています。

 

そういった点から、PC、スマートフォンも含め、「Webサイトのマルチデバイス対応」が本格化した年ともいえるでしょう。同時に、企業担当者様の中には「タブレット端末に対応した専用サイトを作るべきか否か」という疑問や悩みを抱えている方が少なくないと思います。

 

では著名なWebサイトはどのように対応しているのでしょうか?本日は「ECサイト」に絞って各サイトのインターフェースを見ていき、どのように対応していくのがベストなのかを考えていきたいと思います。

 

※iPad miniで閲覧した際の画面になります。

 

■Amazon

アマゾンのTOP画面

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Amazonは専用サイトを作っていないようです。ただし、きちんと7インチサイズのスクリーンにも収まるようになっています。比較的余白もあるため、商品は押しやすいと思いました。逆にナビゲーションはテキストリンクのため、ピンチイン(拡大)をしないと押しづらいため、少しストレスを感じるかもしれません。

 

■楽天市場

楽天一番のTOP画面

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楽天はタブレット専用のデザインにしていました。ナビゲーションやカテゴリもごちゃごちゃしておらず、余白も多め。とても押しやすい印象を受けました。一部、下層のページがPCと同じデザインになっており、ピンチインをしなければいけない部分もありましたが、商品一覧や商品詳細ページはタブレット端末のスクリーンに最適化されており、操作面でのストレスはほぼ感じませんでした。

 

■ニッセン

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ニッセンはPCと同じデザインでした。TOPや一階層下のページはカテゴリがテキストリンクになっているため、ピンチインをしなければ押せないデザインとなっています。商品一覧や商品詳細もPCサイトのデザインをそのまま踏襲していました。

 

■ユニクロ

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タブレット端末はPCサイトと同じインターフェースでした。ただし、ここで挙げたサイトと一味違うのは「タブレットでの見やすさ、押しやすさ」を考慮したデザインにされている点かと思います。レイアウト等、PCとまったく変わりませんが、ボタンやリンクが比較的大きめに用意されているため、操作時のストレスはほぼありませんでした。

 

 

■まとめ

 

ECサイトに関して言えば、タブレット端末に最適化されたサイトを作れるのが操作性や文字の見やすさ、わかりやすさの点で一番良いと思います。ただし、予算やスケジュール、費用対効果などを考えると、わざわざタブレット専用サイトを作るべきかどうかという点は十分に検討が必要かと思われます。「専用サイトは作らない」という答えを出す企業様もきっと多いでしょう。

 

そう考えると「タブレットでの操作や閲覧を十分考慮してPCサイトをデザインしていく」が、現時点では一番良い解決策かもしれません。

 

Windows8の発売で、ノートパソコンとタブレット(マウスでの操作と指での操作)の垣根はますますなくなっていくことでしょう。タブレットのみの機能を持った端末も来年はさらに普及が進むと思います。とはいえ、予算をかけて専用サイトを作らなくても、PCサイトのリニューアル時にタブレット端末での操作・閲覧を意識できれば、ユーザーにとってストレスの感じにくいWebサイトを提供できるのではないかと考えています。

 

タブレットの普及を見据え、“PCサイトのリニューアル”は早めに計画をしてもいいのかもしれません。

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