スマホ時代のオウンドメディア運用のポイント

Posted by 服部 丈 

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ブログを始め、自社コンテンツを通じた顧客との関係性の形成は重要性を増しています。多くの企業にとって、そういったオウンドメディア立ち上げ・運用は、考慮に入れるリストの上位に来るのではないでしょうか。今回はスマートフォンがウェブ閲覧の中心に移りつつある今、そういった自社メディア(とくにブログのようなテキストコンテンツ)の作成で気をつけたいポイントについて考えます。
 
スマホでブログ
 

ユーザーがスマホを覗き込む時に考えていること

 
スマホの利用環境が屋外で手が空いた時間や、TVを見ながらの「ながら閲覧」、そしてベッドに入った時などが多いことは良く言われることです。そういった状況でユーザーは企業の「宣伝」を見たいと思うでしょうか。ほしい商品の情報がコンテンツの中に“埋め込まれている状態”では離脱の原因にもなりかねません。あくまで余暇や休憩といった時間帯に閲覧されることを前提に、娯楽性を高めた方が読まれる可能性は高くなるのではないでしょうか。
 
ましてや競合相手は、Web上にあふれる情報の波です。ニュースにまとめサイト、そのほか著名人のブログなどなど。単純に同じ商品を扱う他企業や同じ職種の同業者だけを意識するだけでは足りません。
 
もう一つ踏み込んで考えれば、スマートフォンのホーム画面を占める他のアプリも競合です。スキマ時間にアプリを使ってゲームを楽しむか、それとも楽しいブログを読むことを選ぶか。そういったユーザーの時間を奪い合っていることをしっかりと頭に入れる必要があるでしょう。
 

スムーズな情報消費を促す

 
スマートフォンでブログを読むという行為には、色々な障害があります。フリックによる画面操作、通信環境といった点を考えれば、読みやすいような工夫をする必要があります。
 
1番気をつけたいのは文章の長さです。こちらの記事ではWebで読める文字の限界として2000字、3分という指標が出ているように、出来る限り短くサッと読める内容が望ましいでしょう。もちろん著名な筆者の書く記事であればファンを意識した長文を掲載することも一つの手。しかし、ファンが少ない間にあまりに長々と文章を連ねることは、読者の離脱につながります。
 
もう一つ忘れてはならないのは、可読性です。小さいスクリーンで文字がぎっしり詰まっている状態は読者にとって優しくはありません。見出しは短くする、適切な箇所で改行、ないしは行を空けるといった工夫をこらしたほうが良いでしょう。
 
Twitterの140字に代表されるように、多くの読者にとって短いテキストによる情報伝達は慣れたものになっています。そういった環境で自分の文章の長さが、ユーザーの目にどう映るかを意識する必要がありますね。
 

ユーザーがコンテンツを読む時間帯

 
ユーザーがスマホを手に取ってブログやSNSを閲覧する時間帯を想像してください。利用シーン同様、出退勤の移動時間やベッドに入った深夜の時間帯が、頭に思い浮かべられるのではないでしょうか。更新のタイミングも、こういった時間帯に合わせることで、より読者に読まれやすくなります。SNSでの更新の告知も、そういった点を考慮すると効果的です。
 
早朝に更新するならば、その日に他の人と会話するときに話題にできるような面白ネタ、ベッドに入った時間帯を意識すれば読み物的な内容にするなど、時間帯を意識したコンテンツ設計も可能ですね。
 

まとめ

 
コンテンツ設計の大前提は「読者にとって有用か否か」です(有用の定義は「娯楽」「ノウハウ」など様々です)。もちろん中身の詰まった読み物は多くの人の支持を得ることができますが、その他のやり方でも読者を楽しませることは可能。スマホの持つ特性を踏まえた上で、自分たちが何を提供できるか、しっかりと考えていきたいですね。

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